Day12 「Documentary film」

2020年、最終日。

まさかの12年ぶりに、ミスチルが紅白出場!

素晴らしい年の締めくくりだ、と感極まりながらこの文章を打っている。

 

2020年は、東京オリンピックがあるということで

東京を中心にいろんなことが前向きに進んでいて

おそらく誰もが希望と期待を持って2020年の幕開けを心待ちにしていた。

 

しかし、年が明けてすぐ、未知のウイルスが世界中を襲って

人々の前向きな感情を嘲笑うように、不安と恐怖を与えた。

次々と失われる大切な命。映画や小説の世界でしか見たことのないようなニュースが毎日のように目に飛び込んできた。

気軽に外を出歩けない。学校や会社に行くことができない。会いたい人に会えない。

一人で住む人は特に孤独を感じてしまったであろう。精神をうまく保てなくて、バランスを崩してしまった人も多いだろう。

マスクを常に着用して過ごす必要があり、相手の顔が見えず戸惑っていた。

一変してしまった生活。先行きが見えない日々。

一年近く経っても暗くてネガティブな空気が世界中を漂っている。

 

そんなときに、心に深く染み入るものの一つが音楽ではないかと私は思う。

Documentary filmは、いつ感染してもおかしくないウイルスと隣り合わせにいる不安な世の中にいて嫌でも考えさせられる‘生と死’が書かれた歌詞が印象的だ。

 

『誰の目にも触れないドキュメンタリーフィルムを

 今日も独り回し続ける

 そこにある光のまま

 きっと隠しきれない僕の心を映すだろう

 君が笑うと

 泣きそうな僕を』

 

ある対談で、櫻井さんがこんなことを言っていた。(細かくは違うが、ニュアンスで)

「今までだったら、君が笑ったら、僕も笑うと書いていた。でも、今の世界で、君が笑う姿を隣で見ながらこの笑顔をあと何度見れるだろうと考えると悲しくなる。だから、泣きそうな僕を、にした」と。

 

今、隣にいるその人と、あと何度会えるんだろう。

一度県外に出たら、交通手段が乏しかった昔のように、なかなか会えなくなってしまう。

いつでも会えると思っていた家族と、友達と、恋人と、次いつ会えるかわからないから、

会えるときの時間を大切にしたいと強く思った。

 

仕事で春から上京するかもしれないから

一緒に過ごす家族の笑顔をしっかりと焼き付けよう。

今、会えている友達との時間をいつか忘れてしまわないように過ごそう。

そんなことを考えながら日々を生きている。

 

2020年最後の日にこの曲を聴けたことに感謝。

2021年は、もっと笑顔で楽しく過ごせるような、いい年になりますように。